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意外と難しい!?マンションにおけるフローリング選びについて

フローリング

GWも終わり、すっかり新緑がまぶしい季節になりましたね。
観光地ではポストコロナのインバウンド需要が急拡大しているそうです。
急に旅行に行きたくなっても、宿や飛行機のチケットが取りづらいと聞きます。
リフォームと同じく、余裕をもって計画を始めることをお勧めします。

さて、今回は意外と難しいマンションにおけるフローリング選びについて考えてみます。
知識・経験不足による材料選定の誤りは、階下・隣戸からのクレームの元なので、注意が必要です。

■リフォーム前のフローリングは何だろう?

フローリング材の種類は、大きく分けて3種類あります。

フローリング
(右から上貼り用フローリング、防音フローリング、二重床用フローリング)


●防音フローリング

防音フローリング
防音フローリング

床コンクリートに接着剤で直接貼るため、直貼りフローリングとも呼ばれています。
踏みごこちがふわふわしているので、初めて体験する人は違和感を感じるかもしれません。
このふわふわの部分で、衝撃を吸収して階下に音を伝えづらくしています。
マンションだけに使われる材料です。


●二重床用フローリング

二重床

床コンクリートの上に、二重床を組み、その上に接着剤とステープルで貼るフローリングです。
戸建用も同じ材料なので、一般的にフローリングと言えばこちらをイメージされると思います。
こちらは二重床の支持脚部分で衝撃を吸収しています。


●上貼り用フローリング

上貼り用

二重床用フローリングの上に接着剤や両面テープで重ね貼りするフローリングです。
厚みは1.5mm~6mmあり、防音フローリングの上に貼る商品もあります。


■それぞれリフォームするにはどうするのか?

●防音フローリング

全面フローリングをきれいに剥がし、接着剤まで削り取ります。
管理規約で定められている遮音等級の防音フローリングを貼ります。
剥がさずに③の上貼り用フローリングを貼るのは避けた方が無難です。
なぜなら、新築時から10数年経った防音フローリングは、部分的な剥がれ、浮き、反りなどがある場合が多く、薄いフローリングの下地として考えるのは無理があるからです。

●二重床用フローリング

12mmの二重床用フローリングを重ね貼りする、または③の上貼り用フローリングを貼るやり方もありますが、あまりお勧めしません。
なぜなら、マンションでは水まわりを含めバリアフリーになっている場合が多く、わざわざ段差を作ることはむしろ弊害となり得るからです。
また、段差の小さい③の上貼り用フローリングの1.5mmのような薄いものは、ちょっとしたフローリングの不陸で、簡単にひび割れします。

当社ではA剥がして張り替える+二重床の床鳴り箇所も直す、B二重床ごとやり替えることをお勧めします。

●上貼り用フローリング

上貼り用フローリングが発売されてから、20年以上経ったでしょうか?
もう2度目のリフォームになる場合もあるかと思います。
この場合はさらに上貼りせずに、下から剥がしての貼り替えをお勧めします。


■よくある間違い。これって大丈夫なのか?

管理規約に遮音等級が明記されていたからといって、二重床に防音フローリングを貼っていることがあります。
実際、お客様宅で何度か目にしたことがあります。
これは、どんな下地でも防音フローリングを貼れば遮音等級を満たすと勘違いしている方の施工によるものです。

防音フローリングはコンクリート床版に直接接着することで防音性能を発揮しますので、二重床には貼ってはいけません。

重ね貼りをするときに、もともとの巾木を交換せずに、フローリングを突き付けて貼っていることがあります。
フローリングには、水分を含むと伸びる特性があり、壁際にはスキマを空け、伸びを逃がす必要があります。
突き付けて貼ると、伸びるときの逃げ場がないので、床鳴りや突き上げ、反りの原因になります。


■材料選定で間違えないフローリングの貼り換えはどこに頼めばいいのか?

フローリングの見積を依頼したが、A社とB社で言うことが違ってどうすればいいのかわからなくなることもあるかと思います。
そんな時はリフォーム会社の担当者に、フローリング貼替の実績を聞いてみてください。
また、あまり経験が無い方でしたら、会社の【主任技術者】の意見も尋ねるようにするといいと思います。

フローリングは面積も広く、価格も高い商品です。
間違いのない工事が行われることを願います。

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